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2012年 05月 21日
本州の広い範囲で金環日食を観測することができるということで、多くの人がそのときを待っていたことだろう。
わたしはちょうど休日と重なり、伊那での観測が叶った。 朝5時半に眼を覚ますと、前夜の天気予報が見事に外れ、東に薄い雲が少しあるものの、ほとんど快晴。すでに太陽も森の上にあがっていた。陽射しが燦々と降り注ぐ。 さあ、これから金環日食だという直前の太陽に照らされた、蕗畑。 6時20分頃。太陽の右肩から少しずつ、欠けてきた。 半分ほど欠けたところで、あれあれと思っているうちに陽の光が薄くなる。すると、ぐんと気温が下がり、それまで森のあちらこちらから聞こえてきた鳥の声が次第に消えていく。 7時33分頃。完全に月の影が太陽の内側に入ると、森は薄暗く沈み、渡る風も、風の音も冬に逆戻りしたようだ。鳥や虫も動きを止め、静寂が訪れる。 崩れかけた蔵の土塀に、木漏れ日が太陽と月の影を映し出し、しばしのペイジェント。 <観測のために家人が作成した、即席ピンホール装置に映った像> <ちょっとわかりにくいが、太陽の形を投影する土塀> 観測用眼鏡から見える太陽は、細いリング状になり、美しい線を見せてくれた。 ここまででも十分に美しいのだが、太陽と月が交差地点を離れていくときがドラマティックだ。徐々に太陽が力を回復し、森が明るさを取り戻してくる。鳥が再び囀り始め、蝶が3頭、4頭(蝶はこう数えるのだそうです。知りませんでした。)と帰ってくる。 寒さにかじかんだ指先にも体温が戻り、吹く風が柔らかく感じられる。 再生。 9時少し前、月の影が完全に太陽から消え、元の丸に戻る頃には、陽射しは暖かく周囲を包んだ。枝先の葉の一枚一枚、でこぼこの土の表面、家の屋根にも窓にも、空を飛ぶ動物、地に足をつける動物にも、すべて等しく。
by mina_oya
| 2012-05-21 15:27
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